2024年4月18日木曜日

 親方

 工事屋さんが下調べに連れて来た塗装屋さんはとても愛想の悪い人で、挨拶をしてもニコリともせずに頭を下げるだけの人でした。

 二回目に来た時、「ここを最初にやった人は浅野さんという親方でしたよ」と私は思い出したように言いました。そしたら、それまで下を向いて作業をしていた塗装屋さんが、顔を上げて嬉しそうに「浅野さん」と言いました。それだけでしたが、反応があったのです。

 塗装屋さんに反応も挨拶もニッコリもコミュニケーションも必要はないのでしょうが、私としては『つかみはOK』という感じで、なんとなくうれしくなりました。

 浅野さんとは、45年前にこの家を建てたときの塗装屋さんで、もうとっくに亡くなっているとは思いましたが、『きっと知っている』という自信があったのです。なぜなら、あの頃、車二台分くらいのお弟子さんをいつも引き連れて仕事をして回っていたらしいのです。

 遅ればせながらこの年になって、『人間は自分にできると思う仕事をもって、生きていかなければならない』ということをわかり始めて、『学校ではそんなこと教えてくれなかったなあ』と思ったり、『私が考え無しだったんだろうなあ』と反省したりの日々だったので、浅野さんとお弟子さんの関係を思い出すと、浅野さんは自分が体得して得た知識と技術をまるで先生のようにお弟子さんたちに教えて、独り立ちさせていったんだろうなあと思えてきたのです。もちろん肉体労働できつい仕事だから若い労働力も必要だったとは思うのですが、あのお弟子さんたちの多さを見ると、このあたりの塗装屋さんたちは、みんな浅野さんのお弟子さんたちなんじゃないだろうかと思えたのです。

 「うちは、二回目も浅野さんでしたよ」と、水を向けてみたのですが、もう塗装屋さんからの反応はありませんでした。

2024年4月14日日曜日

 減量計画、2か月半、4月14日

 胃のあたりの不調もあって、2月の一か月目は3キロ超減量でき、66,3キログラムでした。

 『臨機応変に』と 自己擁護していた3月は、自分に大甘になって、変化なし。66,3キログラム。それでもリバウンドしなくて良かったです。クマが冬眠から覚める季節は暖かくなり、おなかがすくようです。先は長い。でも春先の不調や胃の不調の軽減にも大甘は必要だったかもしれません。

 屋根工事の四月は、工事前から家の周りの片付けなど、忙しく駆け過ぎて体調を整えるのが精いっぱい。まず食事時間がごちゃごちゃになり、16時間断食はお休みで、できるだけ1500キロカロリー以内というカロリー計算をしました。それと途中から『グルテンフリー』にしました。ちょっと食べすぎて体重戻り気味。

 年寄りは瘦せづらいです。それよりも、3キロ超減ったと喜んでいた不調の二月と大甘にした三月、私の顔はしわだらけシミだらけでした。ユーチューブでしわ対策などもしていたのですが、その効果か、それとも一キロも減らなかった三月の大甘の食事のせいか、四月には徐々にシミが薄くなり、しわも少し浅くなった気がします。月一キロ減るか減らないかと気を揉んでいる程度が適切なのかもしれません。言い訳!

 便秘は相変わらずでしたが、一つ発見、夜よく眠ると、排便にいいみたいです。だから、夜よく眠れるように、頻尿の改善などユーチューブを見ながら体操をしました。高血圧の改善にはサプリメントより猫背を改善して、呼吸を深くできるようにするのだそうです。

 さて、明後日からいよいよ工事開始。一か月間、慌ただしい日々が続くことを覚悟して緊張しています。

2024年4月9日火曜日

 近頃のユーチューブ、グルテン

 ユーチューブには美容とか、ダイエットとか、体操とかがたくさん出ています。私がちょくちょく見るものだから、それらは去る気配も見せず、時には面倒くさいと思うほど次々に現れてきます。

 そんな中、『パンを止めたら、10日ぐらいで3キロくらい痩せた』というのがありました。

 『えええ』と思って、見てみると、グルテンには満腹中枢を馬鹿にする脳内麻薬があるのだそうです。また『えええ』です。だって、パンは便利です。チーズとトマトを乗せればピザになるし、小腹がすいたときに、甘いものを乗せれば、おやつにもお菓子にもなります。卵と生野菜を入れてお弁当に持っていこうともしていました。

 でも、思い当たることもあるのです。私が子供のころ太ったのは、絶対にカレーの食べ過ぎだったのです。それと、私は外食するとてきめんに太るのです。食欲がぐんと上がるのです。今まではそれは化学調味料が使われているからだと思い、家では無添加の調味料を選んで買っていました。でも、外食で私が選ぶのは、ドリアだのピザだの、コロッケだの家で作るのが面倒なメニューばかり。グルテンたっぷりだったのです。

 それと先日の胃腸の不調の時、食べる量がどんと減りまして、体重は下がったのですが、その後少しづつ体調が戻るとともに、おなかも空きだして、パン半分のはずが一枚になって、それでもおなかが空いていました。おなかが空くということは脳の問題で、『わかっていてもやめられない』のです。

 これはいいことを学習させてもらいました。家には、まだパンもあるし、小麦粉もありますが、少しずつ消費量を落としていこうと思い、今日はてんぷらを米粉で作ってみました。作ってしまったジャムはどうしようと考えて、てんぷらに乗せてみました。結構いけます。

パンじゃなくってもいいのです。

 米粉パンという手もあります。市販のルーを使うシチューとか、カレーとか、私はもう作りません。娘が作ったら、少しだけお相伴するだけにしておきます。うどんとかそばとか、幸いにも私は長物は好きではありません。これもお付き合い程度。

 さあ、気を取り直して、人生また出発です。

2024年4月5日金曜日

 工事前十日、四月五日

 振り込みの口座番号も今日までに届いて、工事屋さんも頻繁に下調べに来るようになりました。

 代金は三回に分けて振り込むと言いましたが、さて、いつ第一回目の振り込みをしましょうか。最初は工事開始予定の16日か、その前日の15日にしようと思っていましたが、こう頻繁に下調べが入ると、もう払ったほうがいいかなと思えて、不調だった胃が再びぶすぶすと不平を言い始めました。

 躊躇していたって、もう、私のできることはお任せしてお金を払うだけですから、早めに払ったほうが工事屋さんも動きやすいだろうと思って、できれば今日中に払うことにしました。

 しかし、信用して任せるということがこんなに胃の痛くなるようなことだとは思いませんでした。今回の場合、昔から知っている設計士さんも引き込んであるので、安心しているのですが、それでも、私のように、人とのバランスをとるのが苦手な人は特に、胃は痛くなります。

 こんなことをグダグダ考えている前に、仕事のできる人はサッサと振り込んでしまうでしょう。

 娘のウイークリーマンションもなんとか希望通りの安い価格のものが取れましたし、不安材料はどんどん無くなっていくのですが、それに工期は一か月と短く、一か月後にはきれいに塗装もできた家が見られるわけなのですが。

2024年4月1日月曜日

 私のDIY、弟の塀

 先日、弟が野菜を持ってきてくれた時に、私のDIYのお風呂の扉と物置を見てもらおうと思ったのですが、足の悪い弟は「地下足袋をはいているので、脱げないから上がれない」というのです。で、結局、見ずに帰ったのですが、幸いその時に私のDIYの動画をアップしてあったので、お礼状に「見てちょうだい」と書いたのです。

 その後電話で「見てくれたか」と聞いたのですが、どうやら弟は見てくれたようです。個人の動画なんて、親戚しか見ませんね。

 その時に、「俺の直した塀、グーグルマップで見られるから見てみて」というのです。実家の前の道は 車一台が通れるくらいの道で、すれ違えないくらい細いのです。あそこがストリートビューで、見られるのか半信半疑でした。確かに見られました。弟が自慢していたほど立派ではありませんでしたが、それは言わないことにしましょう。

 さらに「今、裏の道端の植木を抜いて塀をかけることにしてやっているんだ。あと二、三年したらまた載るから」というのです。聞けば、最近転んで足を挫いたと言っていながら、やる気満々でした。

 なんとなくわかる気がしました。跡取りは遠くにいて田舎に帰ってくる見込みはないのですが、やらずにはおれないのです。「気になったら止まっていられないんだ」とも言っていましたが、私もその通りです。やる気が元気の素なのです。

2024年3月23日土曜日

 マンスリーマンション

 仕事を頼みこんだ状態で、次に気になるのは二台しかない駐車場の問題、夜ネットで仕事をしていて昼に寝ている娘の安眠の問題、家工事の煩わしさなどを考えて、外に部屋を借りることにしました。

 ところがです。今まで私は自分で部屋を借りたことなどなかったんだとつくづく思わされました。礼金敷金無し、近くで安いところ、など条件を並べてネットで探して、問い合わせをして驚きました。礼金敷金は無くなっても、初期費用というものがあるのです。保証料、鍵交換代、清掃費用、保険料等、いろいろお題目をつけて、およそ10万円。更には1、2か月間の契約はしないのだそうです。

 普通のアパートはあきらめて、一番最初に気になっていたURの賃貸も見てみました。そこはもっとダメ。収入が家賃の四倍無いと資格がないのです。そうしたら、年金暮らしの年寄りは、門前払いで問い合わせすらできないことになります。改めて、家があってよかったと思いました。

 他にもいろいろ考えたのです。ネットカフェ、近くにあります。ネット使い放題、食事もできる。でも毎日では飽きるでしょう。ジプシー生活、今日はこの町、あの温泉。山の上のキャンプ。これも疲れそう。

 それで行き着いたのが短期滞在型のマンションというわけです。これは近くには無くって、近年沸騰している隣の市にたくさんありました。その中でも安いのを探して、工事期間が決まったら申し込みをしようということにしました。これで昼間寝ている娘の部屋を確保。

 私は夜は家で寝られるので、昼間は外で活動できるのです。で、昔行っていた公立の温水プールを思い出しました。そこにはお風呂と休憩室もあって、半日くらいは時間をつぶせると思っていたのですが、調べてみると、さらにトレーニングルームが新設されたようです。昔そこにはデイケアセンターがあったのですが、そのデイケア施設が無くなってみんなの使えるトレーニングルームになったようです。

 で、これはいいと思いました。ここは同じ市内でも家からは遠いのですが、隣の市に近いのです。途中にはショッピングセンターもあって片道30分くらいの範囲です。

 午前中、トレーニングをして、昼をそこで食べ、少し休んでプールとお風呂。昔行っていた時に、朝バスで来て、午後バスで帰るまで、プールとお風呂とお昼とおしゃべりを楽しんでいるおばあさんがいましたが、あの人は今でも元気に来ているでしょうか。今度、下調べに行ってみましょう。

2024年3月16日土曜日

 屋根修理

 先日郵便局で声をかけられなかった知人のご主人が、「俺が亡くなった後もこの家に一人で住むつもりなら屋根を直しておいた方がいい」と言ったという言葉が思い出されました。

 わが家も、娘と私、あと二十年この家に住むなら、屋根の雨漏りとハクビシンの穴だけはふさいでおかなくてはなりません。でないと、屋根裏が気になって暖房もかけられません。そう思いながら、ここまで来てしまいました。

 下は何とかDIYで娘と二人でできる気がしていますが、屋根は無理でしょう。欲を言えば、隣にまで雨水が行ってしまう屋根の構造、断熱効果をもっと高めるような、ペンキの塗り替え、カバー工法、相談したいことは山ほどあります。

 いよいよ四月が近づいて、決心して、昔夫がお世話になった設計士さんに電話をすることにしました。その前に友人に4年ぶりに電話をして、まだ彼は仕事をしているだろうかと聞きました。みんな私と変わらない年なのです。

 ある日、自分を鼓舞して電話、これもチャレンジです。